『入門 光触媒』
野坂芳雄、野坂篤子 著
はじめに
第1章 酸化チタンはいかにして光触媒になったか
――酸化チタンの表と裏――
1.1 酸化チタンとはなにか
1.2 酸化チタンの結晶構造と特性
1.3 酸化チタンの作り方
1.4 酸化チタンの不活性化と活性化の歴史
第2章 光と半導体の基礎理論
2.1 光の強度と吸収
2.2 複素屈折率と誘電率
2.3 光の散乱と吸収
(a)光の反射と干渉 /(b)粒子による散乱と吸収/(c)懸濁溶液の光吸収
2.4 半導体中の電子のエネルギー
2.5 半導体による光の吸収
2.6 酸化チタン以外の光触媒の可能性
2.7 固体表面での電子移動反応(電気化学)
2.8 ホンダ-フジシマ効果
2.9 色素増感太陽電池とグレッツェル・セル
2.10 半導体粒子の電子エネルギー
2.11 量子サイズ効果
第3章 光触媒の反応機構
3.1 酸化チタン表面の構造と吸着水
3.2 捕捉正孔と捕捉電子
3.3 OHラジカルと活性酸素
(a)活性酸素とは/(b)OHラジカルの反応への寄与/(c)OHラジカルの検出法
3.4 スーパーオキサイド、過酸化水素、一重項酸素の寄与
(a)スーパーオキサイドラジカル/(b)過酸化水素/(c)一重項酸素
3.5 有機物の光触媒酸化反応の機構
3.6 水の分解反応の機構
3.7 殺菌の反応機構
3.8 光触媒の反応速度と光強度
3.9 増感型光触媒反応
3.10 超親水性化現象とその機構
第4章 酸化チタン光触媒の高活性化の試み
4.1 酸化チタン結晶形による活性の制御
4.2 微粒子化による高活性化
(a)微粒子化による効果/(b)微粒子酸化チタンの作製法
4.3 酸化チタンの活性化処理
(a)熱処理による高活性化/(b)機械的処理の効果/(c)高分子による表面処理
4.4 吸着剤との複合化
4.5 酸化チタン表面への金属担持
4.6 半導体のハイブリッド化
4.7 添加物併用による高活性化
(a)過酸化水素添加の効果/(b)オゾン添加の効果/(c)フッ素イオン添加の効果
4.8 超音波の併用
4.9 その他の反応場の効果
(a)磁場の効果/(b)マイクロ波の効果/(c)超臨界流体
第5章 光触媒の固定化手法と材料開発
5.1 溶液法による薄膜作製
(a)ゾル-ゲル法/(b)ディップコート法/(c)スピンコート法/(d)吹き付け法
5.2 接着層(中間層)の開発
5.3 乾式法による薄膜作製
(a)スパッタリング法/(b)その他の乾式法
5.4 微粒子の分散担持
5.5 主な材料への実施例
(a)タイル/(b)ガラス/(c)テント/(d)ポリエステルフィルム/(e)アルミ建材/
(f)布/(g)紙/(h)空気清浄機
第6章 光触媒効果の測定と評価法
6.1 表面に付着した有機汚染物質の除去(防汚効果)
(a)重量変化法/(b)色素分解法(吸光度変化)
6.2 窒素酸化物の除去性能評価
6.3 抗菌性の評価法
6.4 親水性の評価法
(a)水の接触角/(b)親水性の評価/(c)超撥水性
6.5 親油性の評価法
第7章 光触媒の未来
7.1 酸化チタンの可視光化の試み
(a)窒素ドープ/(b)硫黄ドープと炭素ドープ/(c)遷移金属ドープ
7.2 光触媒による水の完全分解
(a)酸化チタンによる水の完全分解/(b)酸化チタン以外の紫外応答半導体
7.3 可視光水分解のための光触媒の開発
(a)水分解のための新しい可視光応答光触媒/(b)2種の光触媒を用いる試み(Z-スキーム)
7.4 環境浄化と光触媒
(a)土壌汚染/(b)環境ホルモン/(c)残留農薬/(d) 養液栽培/(e)海水汚染/
(f)海水殺菌/(g)都市温暖化緩和を目指した建造物冷却システム
7.5 医療への応用
(a)カテーテル/(b)ガン治療
光触媒の参考資料
光触媒の一般書/光触媒の技術書籍/雑誌特集号など/光触媒関連書/英文単行本/総説など/
団体等一覧/その他のインターネット情報