『「医療統計」わかりません!!』
五十嵐 中・佐條 麻里 著
はじめに
第1章 臨床研究のデザイン ―「飲んだ。治った! 効いた!!」じゃなんでダメ?
1.0. はじめに
1 統計以前のおはなし
1.1 研究の信頼性とは?
1 症例報告と症例集積
2 コホート研究と比較臨床試験
3 ランダム化比較試験(RCT)
4 症例対照研究
5 メタアナリシス
1.2 ようやく、統計のおはなし
おまけ1 症例報告
第2章 統計の「ものさし」とは? ―どっちがえらい? どうやって測る?
2.0 はじめに
2.1 統計の4種類のものさし
1 名義尺度と順序尺度
2 間隔尺度と比尺度
3 4つの尺度は何のため?
2.2 えらさの評価法−ばらつきの重要性
1 素の値ではだまされる?
2 ばらつきのものさし−分散と標準偏差
3 平均からの測り方
第3章 偏差値に光を! ―いつも、悪者扱いされるけど…
3.0 はじめに
3.1 言われてみれば、偏差値って何?
3.2 標準偏差と偏差値の関係は?
3.3 偏差値70の珍しさ
1 きれいな分布とは?
2 数表を使った計算法
3.4 練習問題−偏差値からの順位評価
第4章 有意水準と仮説検定 ―もう、我慢の限界です…
4.0 はじめに
4.1 運が悪い? 相手が悪い?
4.2 有意水準と仮説検定
1 まず、イカサマなしの確率を計算
2 我慢の限界の値で判断
4.3 もし、棄却できなかったら?
4.4 片側検定と両側検定
第5章 割合の検定 ―支持率はチェンジしたか?
5.0 はじめに
5.1 たまたま変わった? もともと変わった?
5.2 二項分布の正規近似
1 まともに計算した場合
2 平均からのズレで計算できる
5.3 結果の料理法…p値と「1.96σ」
第6章 連続データの差の検定(t検定) ―神のみぞ知ること、人間でもわかること
6.0 はじめに
6.1 母平均と標本平均
1 神のみぞ知る母集団の値
2 標本平均で代用できる?
6.2 標本分散と不偏分散
1 「二匹目のどじょう」はいない
6.3 標準偏差と標準誤差
1 「平均値の差」をみる
2 不偏標準偏差をまとめる
3 標準誤差を計算
6.4 t値とt分布
1 ずれの大きさを評価→t値
2 t分布表でみる!
第7章 あるなしデータの差の検定(カイ2乗検定) ―いったんすべてを忘れよう
7.0 はじめに
7.1 観測度数と期待度数
1 あるなしデータの扱い方
2 分割表で考える
3 観測度数と期待度数のズレは?
7.2 カイ2乗検定
1 カイ2乗統計量
2 カイ2乗分布表で判定
3 カイ2乗検定の注意点
おまけ1 「期待度数」の意味合いは?
第8章 推定の考え方 ―変わった!わかった。で、どのくらい?
8.0 はじめに
8.1 検定と推定、何が違う?
8.2 「平均の従う分布」って?−中心極限定理
1 母集団は何分布?
2 標本平均は正規分布する
3 標本平均とばらつき
4 中心極限定理
8.3 未知数は何? 95%信頼区間の導出
1 標本平均x_の範囲を予測
2 母平均μの範囲を予測
3 差がある、ないの判定
第9章 割合と平均値の区間推定 ―またぐか、またがざるか、それが問題だ
9.0 はじめに
9.1 割合の95%信頼区間
1 まずは点推定値
2 標準誤差を求める
3 95%信頼区間を求める
9.2 割合の差の95%信頼区間
9.3 平均の95%信頼区間(母分散が未知)
1 まずは、点推定値
2 不偏標準偏差を求める
3 信頼区間を求める
おまけ1 二項分布の正規近似との関連
おまけ2 点推定値の「よい」推定量って?
第10章 オッズ比とリスク比 ―ギャンブルだけじゃ、ありません
10.1 はじめに
10.2 リスク比の信頼区間
1 リスクって? リスク比って?
2 対数をとると正規分布になる!
3 リスク比の信頼区間の計算
7.2 オッズ比の信頼区間
1 オッズ比の定義は?
2 オッズ比信頼区間の計算
おまけ1 前向き研究にはリスク比、後向き研究にはオッズ比を!
おまけ2 何でわざわざオッズ比なの?
おまけ3 表の書き方
おまけ4 RRR(相対リスク減少)のワナとARR(絶対リスク減少)
第11章 相関と回帰1 ―風が吹いた。桶屋はどうなった?
11.0 はじめに
11.1 相関、回帰って何?
1 検定、推定との違いは?
2 相関と回帰の違いは?
11.2 2つのものさしの「関連」は?−相関
1 まずはグラフで見てみる
2 「共分散」の面白い性質
3 関連の強さを示す相関係数
4 相関係数の性質
11.3 母相関係数の検定
11.4 相関係数のワナ
第12章 相関と回帰2 ―合コンで裏切られるのはなぜ?
12.0 はじめに
12.1 「回帰」の由来−平均への回帰
12.2 線形回帰の流れ−変数の予測
12.3 回帰直線の求め方
1 ズレを最小にする回帰係数
2 回帰式を求める
3 回帰式の読み方
12.4 回帰の誤差と決定係数
1 予測値との誤差
2 人のせい? 僕のせい?
3 計算で確かめよう
12.5 回帰係数bの検定・推定
おまけ1 1つの変数だけで大丈夫? 多重線形回帰
おまけ2 彼女持ちとフリーの区別法? ロジスティック回帰
第13章 感度と特異度 ―「絶対確実」?なHIVテストとは?
13.0 はじめに
13.1 検査の信頼性
1 信頼性は高そうだけど…
2 分割表の意外な結果
13.2 早合点と無頓着
1 避けられない誤りがある!?
2 早合点のαエラー
3 無頓着なβエラー
13.3 感度と特異度
13.4 理想の検査法・診断法とは?
1 服テスト・羽テスト
2 感度・特異度と閾値の関係
3 αエラー・βエラーと閾値の関係
第14章 統計の限界と誤用 ―誰にでも間違いはある。でも、少ない方がいい
14.0 はじめに
14.1 検定のワナ
1 サンプル数のマジック
2 「素の値」からわかること
14.2 推定のワナ
14.3 相関と回帰のワナ
14.4 ものさしで、何を測る?
1 臨床的に重要とは?
2 定量的に判断するために
14.5 おわりに
付表1 正規分布表
付表2 t分布表
付表3 カイ2乗分布表
索引