新刊書

【2006年12月刊行】

博士がくれた贈り物
小川洋子・岡部恒治・菅原邦雄・宇野勝博 著


四六判 144頁
ISBN978-4-489-00750-7 C0041


■著者紹介
 小川洋子(おがわ ようこ)
1962年岡山市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸科卒業。1988年「揚羽蝶が壊れる時」で海燕新人文学賞を受賞。91年「妊娠カレンダー」で第104回芥川賞を受賞。2003年刊行の『博士の愛した数式』(新潮社)は読売文学賞、全国書店員が選ぶ第1回本屋大賞、第1回日本数学会出版賞を受賞、映画化もされ、藤原正彦氏との対談『世にも美しい数学入門』(ちくまプリマー新書)とともに話題となる。『ブラフマンの埋葬』(講談社)で泉鏡花文学賞、『ミーナの行進』(中央公論新社)で谷崎潤一郎賞も受賞。『薬指の標本』はフランスで映画化され、日本でも公開された。

 岡部恒治(おかべ つねはる)
1946年札幌市生まれ。東京大学理学部数学科卒業、同大学大学院修士課程修了。現在、埼玉大学経済学部教授。日本数学協会副会長。専門は位相幾何学(トポロジー)。著書は『マンガ微積分入門』(講談社ブルーバックス)、『考える力をつける数学の本』(日本経済新聞社)、『数学脳』(日本実業出版社)など。『分数ができない大学生』(共編、東洋経済新報社)は第1回日本数学会出版賞を受賞。

 菅原邦雄(すがはら くにお)
1948年豊中市生まれ。京都大学理学部卒業、同大学大学院修士課程修了。現在、大阪教育大学教育学部教養学科数理科学講座教授。日本数学協会理事。専門は微分幾何学。

 宇野勝博(うの かつひろ)
1958年神戸市生まれ。大阪大学理学部卒業、同大学大学院博士課程単位取得満期退学、イリノイ大学大学院博士課程修了。現在、大阪教育大学教育学部教養学科数理科学講座教授。専門は表現論。

■内容紹介
◎小川洋子と3人の数学者が文学と数学の接点をさぐる
2006年1月、小川洋子と3人の数学者による座談会が大阪教育大学で行われた。本書はそのときの内容を元に大幅に加筆したもの。『博士の愛した数式』が出版されてから現在に至る、数学を取り巻く状況の変化をはじめ、ひたすら考え続ける数学者の研究の仕方や読める人がほとんどいない(?)数学論文、オイラー、エルデシュ、ラマヌジャン、小平邦彦など数多くの数学者の話から、なぜ数学者を主人公にした小説を書いたのか、博士のモデルは誰なのか、さらには小川文学の核心に触れる部分まで、話題は文学と数学の両面で展開する。
★著者の一人の小川洋子さんに、直筆POPを書いていただきました。
 あと、イラスト入りのポスターもあわせて作成いたしました。
 下記のそれぞれの画像をクリックすると(または、右クリックしてサブメニューの「対象をファイルに保存」を選択)、 PDFファイルがダウンロードできます。



■目次

まえがき 岡部恒治
数学を明るく書いてくれてありがとう
小説の終わりと数学の終わり
数学語は理解できない
数学の力は偉大だ
理系と文系はあんがい似た者同士
小説のひらめきと数学のひらめき
数と言葉はやはりちがうもの
ストーリーを追いかける作家、証明を追いかける数学者
“感動の表現”はこうして生まれた
80の必然性と28の偶然性
女性数学者がんばる
小説のモデルは
ネクタイを締めない数学者
あとがき 小川洋子



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